3号突撃砲C/D型 製作記 その2

最も悩ましい色であるジャーマングレーの塗装です。さてどうなるか。

1 砲手の製作

砲手は、ズボンのシワの感じを自然にするため、椅子は一体成形で作りました。

車両の活躍時期に合わせて、帽子はつばのないM40野戦帽とし、トーク(マフラー)を巻いている状態を再現したほか、突撃砲搭乗兵が着るフィールドグレーの制服に、肩章のパイピングは兵科色の赤としました。

また、本来の砲手の椅子は、砲架から横に出たアームで固定されており、床面からは浮いていますが、しっかり固定するため座面の下のプラ棒で床に接着しました。

2 室内の製作@

車内はついつい白で塗ってしまいますが、ドイツ軍の規定では、RAL1015「エルフェンバイン(象牙色)」となっているので、アイボリーを調色して塗装しました。
床面はプライマーレッドで塗装し、隅のほうにはパステルで土埃を再現しました。

3 室内の製作A

砲架の位置から考えると、砲手はかなり後ろになってしまい戦車長のスペースが少ないように思ったのですが、ネットで見つけた画像によると、この位置でいいようです。

   
4 フェンダーの接着

室内の工作が終わり、車体をあちこちいじくり回すのことがなくなったので、この段階でフェンダーを車体側面に接着し、上にはステーをプラ棒で再現しました。

また、せっかく車体とフェンダーを別パーツとして作ったので、機関部側面の吸気口側面の隙間と保護板も再現してみました。

5 戦闘室の製作

戦闘室側面の傾斜した装甲板を作りました。

この戦闘室側面の装甲板は、実車ではフェンダーとの間には隙間があります。
今回はフェンダー自体を現物合わせで作っているので、先にこの傾斜部分を戦闘室に固定してしまうと、うまく隙間が再現できないのではないかと思い、フェンダーの様子を見てこの段階で追加工作しました。

また、ハッチ開口部の周囲には細切りしたプラ板を貼って、一段低くなったハッチの受け部分を追加したほか、内側側面には逆U字型の取っ手を両端につけました。
これは乗降時用なのか、何か備品を吊り下げるものなのでしょうか。
さらに後部壁面にはにはMP40とマガジンパウチを追加しました。

6 車体の塗装

3号突撃砲のC/D型は1941年夏から秋に生産されました。
今回の模型の設定は、一冬を越えた1942年の春先を想定しています。

そのため、春になって水性塗料の冬期迷彩が剥げてきている状態を再現しますが、「ヘアスプレー技法」ではなく、普通にラッカーの筆塗りで仕上げます。

車体色は、クレオスbS0「ジャーマングレー」ですが、白を混ぜると青味が強く出てしまうので、「bR01 現用米軍迷彩用チャコールグレー」も混ぜて調色しましたが、なかなかジャーマングレーのイメージがつかめずに迷いながら塗装しました。

このあと、いつものように細かいパーツを追加し、さらにリタッチ塗装をしてからウエザリングカラーでさらに上塗りしていくため、いったんこの状態で冬期迷彩は中断します。

冬期迷彩の詳細な手順は次回車体完成後にHow to〜コーナーで工程を紹介します。

7 起動輪の製作

手元の起動輪パーツを比べると…

【@ レベル】
・スポークが中央部まで届いていない。
・外周部に歯を固定するボルトが再現されていない。

【A トランペッター】
・スポークが平行ではなく外に向かって広がっている。
・中央のセンターキャンプがはずれて固定用のボルトが出た状態を再現している

ちょっとモールドが甘いのですが、2つのキットを比べた結果、トランペッターの起動輪のスポーク幅を平行に修正して使うことにしました。

8 履帯との調整

今回、初めてOKB Grigorovのレジン製履帯を使います。
このレジン履帯は素晴らしい再現性で、左の画像のようにセンターガイドも肉抜きされていて、車両に沢山の情報量を追加することができます。
また、ゴムのような素材が混ぜてあるのか、硬くありません。

今回は、起動輪を履帯の幅に合わせて0.3ミリのプラ板を挟んで拡幅して使います。

9 足回りの汚し

履帯と車輪をつけてからでは作業が難しいので、車体下部側面には先に泥汚れを再現してから、車輪を接着しました。

ファレホのピグメントをタミヤアクリル溶剤で溶いて使っていますが、詳しい手順はHow to〜コーナーで紹介しています。

10 履帯の製作@

OKB Grigorovのレジン製履帯は、かなりきれいに抜けていますが、開口部に薄い膜のようにバリがついている部分があります。
海外のモデラーさんのマネをして、歯間ブラシを使ってバリをとりました。

11 履帯の製作A

この履帯は温めると柔らかくなります。
先に塗装すると、塗膜で硬くなるかもしれないので、まずは無塗装のまま形状を整えてから塗装することにしました。

足回りにはピグメントを使っているので履帯から水滴が落ちると困るので、お湯ではなくドライヤーで温風をあてて柔らかくしました。

起動輪の歯と履帯の穴を合わせて位置を決めたら、ここを起点にしてドライヤーを使って柔らかくしながら曲げていきます。
2〜3秒温風をあてるだけで、すぐにゴムキャタやDS履帯のように柔らかくなるので、思った以上に簡単です。
前側を作ったら、いったんマスキングテープなどで車体に固定してから、後ろ側を誘導輪側から曲げていって、車体中央部で合体させます。
今回は後ろ側の履帯を4コマほどカットして長さを調整しました。

履帯は2パーツで片側を再現できますが、さらにもう1枚パーツが入っているので、うまく巻けなかったり折ってしまったときにも安心です。

12 履帯の製作B

履帯はいつものように艶消し黒で全体を塗ったあと、29艦底色と119RLMサンドイエローでランダムに色を載せて錆が浮いた状態を再現しました。
また、あとで汚しをかけるとトーンダウンすることを考え、この段階ではエッジは銀で派手にドライブラシをかけてあります。

 

ピグメントによる足回りの汚しは、車体上部の工作が終わって車体を持つ必要がなくなった最後の段階で施すので、転輪表面はまだきれいなままです。

やっぱり製作記は2回で終わりませんでした。 次回に続きます。 

 

製作記目次にもどる