L70(A)製作記 その2

久々の独軍戦車で楽しいです。 今回は塗装工程を詳細に説明します。

1 防盾の修正

ザウコプの形状がイマイチだったので、実車画像などを見ながら形状を修正しました。
赤線で示したとおり、おでこのボリュームアップと下側の折れる部分の位置を変更しています。

前回の製作記では、工作の終了までを掲載し、今回は塗装編からと思っていましたが、防盾を忘れてました。
製作記のながれが悪くなってしまいましたが、大きな工作はこれで終了して、次は塗装です。

2 車体の基本塗装

いつものようにクレオスのラッカー塗料を使って塗装します。

第1段階のRLMサンドイエロー、第2段階のミドルストーンは瓶からそのままの色を使い、第3段階ではミドルストーンとセールカラーを混色して使っています。
第3段階では、凹部は前段階の色が残っていて、立体感で出てきたのがわかると思います。

基本塗装では、幅広の柔らかい平筆で、表面を撫でるようにドライブラシをしていきます。

3 迷彩塗装(下塗り)

独軍の3色迷彩は、大戦末期らしくイエロー部分の少ない迷彩にします。
塗料はクレオスの独軍迷彩色で、bV0「ダークグリーン」とbS1「レッドブラウン」を使います。
フタの裏をパレットにして、水彩画を描くときの絵の具のように溶剤で薄め、柔らかい獣毛の面相筆で描いていきます。

筆を返すと下地の色が剥がれてしまうので、筆を押し付けないように一方向に塗ります。この段階ではムラになっていて問題ありません。
鉛筆などで線を書いたほうがちゃんと塗れると思いますが、下書きの線が残るとカッコ悪いので、資料の図面などをじっくり眺めてイメージを固めたら、バランスを見ながらフリーハンドで緑→茶色と塗り進めます。

4 迷彩塗装(重ね塗り)

1日放置して塗膜が硬化したら、前工程で使った瓶の色にセールカラーを加えて明るくした色で重ね塗りします。
濃度や筆運びは前回と同様ですが、この工程を2〜3回繰り返すと、ムラもなくってきます。
迷彩の輪郭のラインを気にするあまり同じ部分ばかりを塗っていると、下地色とブレンドされて色味が変わってしまうので、全体的に軽く塗り重ねていきます。

5 迷彩塗装(輪郭の修正)

下地塗装の第3段階で使った、ミドルストーンとセールカラーの混色を使って、迷彩の輪郭をリタッチして整えます。
このときは、ナイロン毛の細い面相筆を使います。

6 迷彩塗装(明度を上げる)

現段階ではただ平面的に色が塗られているだけで、いかにも「おもちゃっぽい」状態です。
そこで、迷彩で使った緑と茶色それぞれにセールカラーを混色して明度を上げた塗料で、表面の仕上げをします。

柔らかい獣毛の平筆(小)の先端をカットしたドライブラシ用の筆を使い、それぞれの色の表面を撫でます。
これにより、鋳造表現した部分や段差などに凹凸つき、立体感が出ます。

これは、迷彩の輪郭をぼかしたいときにも有効な手法です。
今回はボケ足の少ない、輪郭のはっきりした迷彩なので、このあと再度、輪郭の修正を行います。

7 迷彩塗装(リタッチ)

上記の作業で輪郭からはみ出た部分をリタッチします。

左の囲みが修正前、右が修正後です。

8 迷彩塗装(仕上げ)

最後にアイボリーで全体をさーっと撫でて、エッジを強調すると同時に全体の艶と筆跡を整えます。

9 迷彩塗装終了

こんな感じで変化していきます。

 

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