2004年にM4コンが開催された時には、インジェクションのVVSSキットはニットー、エッシー、マッチ、エアフィックスとあちこちのメーカーから出ていましたが、年代物ばかりでどれもちゃんとしたシャーマンに仕上げるには手のかかるキットでした。 最近の技術でリリースされたこのドラゴンのキットは細かいパーツもちゃんと再現されています。
初ドラゴンが虎1だった事もあり、「製作に手間のかかるキット」というイメージが強いドラゴンですが、シャーマンに関しては大きな問題もなくサクサクと進んでいます。 あまり参考になる製作記ではありませんが、後半もどうぞ。
1 履帯の製作 エクストラテックの履帯は、接着も塗装も問題のないプラ製連結履帯ですが、ドラゴンのDS履帯のほうが形状がよかったので不本意ながらこっちを使うことにしました。 足回りに合わせてみると、ちょっと短いようだったので、そのまま使うと車軸を折ってしまったり、起動輪のところで引っ張られて歪んだりするので、ゆっくりとテンションをかけながら少し(6〜7ミリ程度)伸ばしてから使うことにしました。 初めて使ってみましたが、普通の接着剤でもバッチリ固着しますし、多少乱暴に扱っても塗装が剥げたりもしませんでした。 あとは経年変化が心配です。 |
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2 車体の工作 履帯をつけおわったので追加工作をしました。 ・ 車体前部にフェンダーを接着 ・ 車長用キューポラ ・ 車体後部に導風口を取付 ・ 車体後面の工作 |
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3 車体の塗装 【 第1段階 】 基本色としてクレオスのa@38 オリーブドラブを塗りました。 そこで車体側面の増加装甲を忘れていたので、0.5ミリプラ板で現物合わせで作りました。 【 第2段階 】 1日おいて乾燥させたあと、オリーブドラブにロシアングリーンなどを混ぜて自家調色した緑系の色で、全体をカバーするようにドライブラシをかけました。 ここからの作業は、ミニスケールは小さいために光の回り込みが少なく、立体的に見えないという特徴があるため、より大きなスケール(実車を含む)よりも明るい色を使うことで、光の回り込み不足を補ってディティールを浮き立たせるための塗装作業です。 【 第3段階 】 さらに1日おいて、上記の色にライトグレーやセールカラーなどを混ぜ、全体の7割くらいにさらにドライブラシをかけました。 【 第4段階 】 最後に、彩度を落とすため、車体色に明るい色を混ぜるのではなく、a@52 フィールドグレー2(独軍制服色)やライトグレーに少量の車体色を混ぜた色を使いました。 エッジだけに塗料がのると、いかにもおもちゃっぽくなってしまうので、面に塗料をのせるように注意しながら、汚れや退色を考えながら塗装しました。 かなり微妙な変化ですが、こうやって写真を並べてみると、変化がわかると思います。 |
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4 溶接跡の再現 車体後部の各装甲板は、切り出した切断面を再現するため、コンパスの針で刻みを入れ、ギザギザに荒らしてみました。 溶接跡は、塗料でディティールが埋まると困るので、塗装後に施します。 溶接のパターンが独戦車と違うように見えるのは、溶接方法が違うんでしょうかねー。 |
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5 ディティールの追加(車体) ドライブラシで小さなパーツが飛んでしまうので、いつものように基本塗装が終わってから細かいパーツをつけます。 【 車体前部 】 あとは下部の牽引フック部やフェンダー支持架の追加、トラベルクランプ基部の形状変更をしました。 【 車体中央部 】 【 車体後部 】 |
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6 ディティールの追加(砲塔) 直接照準器など、砲塔上面の小さなパーツをチマチマと自作しました。 直接照準器はいくつかの形があるようなので、適当にチョイスしました。 キューポラ後方のMG固定具は、ドラゴンのファイアフライから先端部を移植しました。(説明書にはエッチングの折りたたみ方が書いていなかったのでちょっと手間取りました。) 米軍戦車は独軍に比べるとディティールがあっさりしている印象を持っていましたが、こうやって作業をしてみると、思ったより表情が豊かですね。 |
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細部の追加パーツがついた状態 次回はいよいよ仕上げ塗装です。 |