私は、ディオラマの見せ場というのは、やはりベース、車両、フィギュアそれぞれがちゃんと絡み合っている事だと思っていまして、車両やフィギュアを単にベースに置くだけでなく、「地面に片足を残し、車両のハッチに手をかけている乗員」などのように、車両にもベースにも接しているような、配置したあとでさらにフィッティング工作をする必要があります。
そのため、今回はベースの製作というよりは、FAMOのつづきといった感じです。
1 ベースの製作 スタイロフォームを15p角に切り出し、100円ショップの軽量紙粘土を薄くのばして地面をつくりました。 今回は白の粘土に水性アクリル塗料の黒や茶を混ぜて、土の色にしてから使ってみました。 手で薄くのばしたあと、歯ブラシで全体を叩き、ザラザラした感じにしてみました。 |
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2 車両の固定 0.5ミリ真鍮線を車両下部の見えない部分に固定し、先に瞬間接着剤をつけておいて「グサッ」とベースに刺して固定します。 車両の位置関係は事前に充分検討してありますが、手前のFAMOのアウトリガーが展開するスペースをとるのに注意が必要です。 車両を固定したら、足回りにパステルをまぶし、ついでに余ったパステルでベースにも色をのせ、色調を整えます。 ベースに草木を植えるのは、車両を置いたあとの空間のバランスを見ながら行います。 |
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3 クレーンの製作 車両の位置が決まったところで、FAMOのクレーンを作ります。 @ 各滑車にはワイヤーが2周するので溝が2本必要ですが、キットパーツには溝が1本しかなかったので、ジャンクの転輪で滑車を自作 A 滑車どうしをつなぐステーはエッチングなので強度に不安があり、こちらもプラ板で自作 B フックと先端の滑車は虎さんのエンジン側に固定 C クレーン本体にレバー類を追加工作 この辺はテンションのかかる部分なので、やっぱり溶けてくっついてくれた方が安心するのでパーツはできるだけプラ板にリセットし、パーツ自体で荷重を受けて自立するよう注意して作ります。 D 工作部分に塗装したあと、裁縫用の糸でケーブルを再現し(ちょっと太かったかな〜)、ハゲチョロとエナメル墨入れして、半年前に作った車体となじむようにします。 E 各部につく説明プレートは縮小した画像を切り貼りしてあります。 ※ ここまで作ってから重大な事がわかってしまいました。 ま、ハッチを開けたんじゃなく、パネルごとはずしたので、砲塔はどっち向きでもいいって事にしてネ。 |
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4 車両の追加工作(アウトリガー) CMKのレジンキットにもパーツは用意されていますが単なる棒なので、プラ棒を組み合わせて自作しました。 さらに0.3ミリ真鍮線で、履帯とアウトリガーを固定する金具を作りました。 本来は重さのかかる右側(虎さん側)にこそアウトリガーが必要ですが、ディオラマの構図上、FAMOと虎さんの間隔を極端に狭くしたので、手前側のみにつけました。 |
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5 地面の製作@ おなじみの作業で麻の荷づくり用のひもをバラし、1センチ程度の長さに切って植えていきます。 半分ほど草を植えたところで、ベース全体が平板で変化に乏しい気がしてきたので、左後ろに粘土を追加したほか、右側には薄くのばした粘土に別キットのポリキャタを押しつけて履帯の跡をつけてみました。 |
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6 台座の製作@ 粘土を追加した部分にも草を植え、bR03 チャコール迷彩用グリーンで色をつけてからベースの外回りの工作に進み、0.5ミリ厚の塩ビ板(黒)を木工用ボンドで貼りました。 ちなみに最終的なベース上の配置はこんな感じです。↓ |
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7 台座の製作A 黒の塩ビを1日乾燥させて、その周囲に木の台座を作ります。 まず、立ち上げ部分を現物あわせで長さを合わせ両面テープで貼り、そのあと裾の部分を木工ボンドで接着します。 この後、ベースに水性ニスで着色し、乾燥をまって角の隙間を埋めていきます。 パテや木片を詰める方法もありますが、クレヨン型の床キズ補修材を使いました。 |
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8 地面の製作A 鉄道模型用の樹木の幹を適当な長さにカットし、かすみ草の枝を刺し、段差はタミヤのラッカーパテで埋めて樹木を作りました。 葉はシルフローです。 今回のベースは、路肩の空き地という設定で、さらに奥には雑木林が続いている感じを出したかったので、丈の違う草や低木も作り、植生の変化を表現してみました。 だいぶ形になってきました。 |