Flak37の脇役はベルリンの路面電車ですが、1/72のキットはありません。さてどうしましょうか。
1 製作方針 1/72の電車のキットとしては、ミリタリーホイール(…あ、誰ですか、メーカー名聞いただけで顔をしかめる人は)からハリコフの市電がリリースされています。 ベルリンの路面電車を画像検索をすると、いろいろな種類の車両がヒットします。 そこで、ホビージャパン別冊「MMM(ミリタリーモデリングマニュアル)」第21号に掲載されているベルリン情景の路面電車を参考に製作を進めることにしました。 |
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2 車体の製作@ 調べてみると、ベルリンのはKSW型(kriegs strassenbahn wagen:戦時型路面電車)というものだそうで、ウイキペディアによるとこの後継である「戦災復旧車」が広島電鉄200型電車(ハノーバー電車)で、KSW型とほぼ同型とのことです。 それによると、車体長 11,100mm、車体幅 2,280mm、車体高
3,750mmとなっており、ネットで検索すると出てくる図面もだいたいこのような数値です。 まずは0.5mmプラ板で、ベースとなる床部分を作りました。せっかくなので仮組みしたハリコフの市電と並べてみました。 |
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3 車体の製作A 窓は数が多く、くり抜いて精度を出すのは難しいため、細切りりプラ板を組み合わせて作りました。 接着面積が少ないので強度はありませんが、細い窓枠の繊細な感じが再現できました。 各パーツの大きさをきちんと揃えておけば、全体が組み上がった時にもそんなに大きく歪むことはありません。 |
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4 窓枠の修正 窓枠はプラ板を接着して作ったので、四隅は直角になっています。 そこで、四隅にタミヤパテを盛りつけ、爪楊枝の胴体部分を押しつけて、窓枠に丸みをもたせました。 |
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5 屋根の製作 ルーフ部分は、プラ板で薄い箱組みを作り、エッジを大きくカットしてカーブを再現しました。 |
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6 車台の製作 車輪は、径の合ったニットーの1/76「タイガー1」を流用しました。 資料がたくさん出回っている昨今、このように資料が少ないと不安になって手が止まってしまうこともありますが、模型は「作ってナンボ」なので、ここは素直にプラ板工作を楽しむことにしました。 ま、台車の中央部は瓦礫に埋めて見えなくしてごまかします。(笑) |
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7 車体工作の終了 これでだいたい形になりました。 |
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8 車内の追加工作 今回は、車内にレンガを積んでバリケードにした車両を再現します。 プラ板で作った上げ底の上にタミヤのエポパテを盛りつけました。 いつもは地面の再現につかう軽量紙粘土を薄く平らに伸ばしたものを細切りにし、さらに細かく刻んでブロックを作って、エポパテが硬化する前に表面に押し付けて埋め込みました。 さらに隙間に粒状のコルクをまぶしました。 |
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9 車内の塗装 全体をアクリル絵の具で茶色系に塗装したあと、部分的にグレーや赤茶など別の色で塗り分けました。 また、窓際には土砂に埋まって一部が露出している木製座席にも色を塗りました。 |
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10 車体のカット 私はいつもCDケースくらいの大きさに情景を収めるようにしています。 路面電車は結構大きいので、情景ベースに置いて角度を確認しながら、ハイパーカットソーで車体をばっさりカットしました。 断面によって、上のほうで説明したルーフや車内の上げ底の状態がよくわかります。 |
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11 車体の塗装 ベルリンの路面電車はクリーム色だそうです。 私は普段、ドイツ軍のダークイエローを再現する際、クレオスNo39ダークイエローではなく、英空軍迷彩色であるNo21ミドルストーンを使っています。ま、あくまでも好みの問題ですが。 今回は、情景の主役であるFlak37の砲座はいつものミドルストーンではなくダークイエローを使い、こちらの市電をミドルストーンで塗装し、同じベース上で並べたときに色に差が出るようにしました。 |
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12 汚し塗装 いつもの手順で… A ジャーマングレーでハゲチョロ描き B タミヤエナメルの黒と茶で雨だれなどを描き |
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13 完成 ・少ない資料から想像でいろいろ作ったので、みなさんの参考になる資料的価値は少ないと思い、製作記も1回でざっとまとめてみました。 ・透明プラ板で割れた窓を再現しましたが、現代の強化ガラスではないと思うので、このように弾痕を残して蜘蛛の巣状に割れないような気がします。 ・車体外板には、ドラゴンのパンターの転輪からはがしてきたボルトを接着してリベットを再現 ・資料を見ながら前照灯やパンタグラフなどを追加 ・放置車両ということで、かなりサビ多めにしました。 このあとはベースに固定してから、周囲となじませていきます。 |