ユニバーサルキャリア 製作記 その1

小さなミニスケールの中でも、さらに小さなユニバーサルキャリアです。
楽しい作業になりそうですね。

1 キットの紹介

つい最近までは、「ブレンガンキャリア」としてエアフィックスから76スケールでリリースされていたキットが、長らく唯一のキットでした。 
しかし、2013年9月現在、IBGとプラスチックソルジャーの2社から72スケールでキットが発売されています。

まさか、複数メーカーから選べる時代が来るとは思いませんでした。
嬉しいですね。

2 車体の製作

塗装やディティールアップの手順を考えて、説明書とは異なり車体下部から組み立てることにしました。

小さな車両は、装甲板の薄さ表現が重要です。
キットのパーツでは、側面の装甲板だけを薄く削るのが難しいので、パーツを切り離して、まず車体下部だけを箱組みしました。

表面のディティールは繊細で素晴らしいのですが、そこはやはり東欧のキット。金型がずれているのかパーツ断面に段差があるので、直角を出してから接着しないとカチッと組み上がりません。ご注意を。

3 足回りの製作

実際に作業を進めていくと、ちょっと粘りのある感じのプラで、シャープに削るには注意が必要です。

@ 転輪は、スポーク内側にバリがあったのでナイフでチマチマと削りました。

A ボギーの上部スプリングはモールドが甘かったので0.3ミリ銅線を真鍮線に巻きつけて再現したほか、フレーム自体も形状を修正しました。

B 後部の起動輪も表面にディティールを追加しました。

4 車体下部の製作

@ 車体前部の誘導輪基部
プラ板で追加工作をしましたが、車輪でほとんど見えなくなるので、アウトラインの再現にとどめました。

A 車体後部の起動輪
起動輪についた泥を落とすスクレイパーを追加しました。
チラリと見えるのでいいアクセントになります。

B フェンダー前後端の延長
前後のフェンダーは、先端まで湯が回っていなかったのでプラ板でリセットして薄さを強調しました。

5 エンジンルームの製作

キットのエンジンカバーの断面は、左右対称で跳び箱のような形になっていますが、左側がまっすぐになるように修正しました。
また、後側の開口部はメッシュを貼りました。

ほかには、運転席とエンジンとの隔壁も開口して裏から金網を貼りました。

6 車体の箱組み

キットはそれなりにプラに厚みがあるので、薄い装甲板を再現するために、本当は全て薄いプラ板に変更したいところですが、繊細なモールドを再現するのは大変です。
そこで、粗目の紙ヤスリを卓面に固定して、エンジン隔壁や車体側面のパーツをヤスリの上で円を描くように滑らせて、均等に薄くしました。

車体前側は平面ではないためヤスリがけもできないので、0.25oプラ板でリセットしました。
また、運転席内側には装甲板の接続金具を再現しました。

7 基本工作終了

これで大まかな工作は終了で、基本塗装→ディティール工作と進んでいきます。

 

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