作ろうと思って最初に気づいたのは、GMCはいろいろなキットがあるのに、スチュードベーカーが見つからないことです。
今回はカチューシャ製作記というよりも、「スチュードベーカー製作記」って感じです。
1 キットの選定 各国とも戦時中の大量生産を達成するため、複数社で同一規格の車両を作り、仕様が異なる兄弟車両が生まれました。 US6はPSTでは新旧2種ありますが、手元には旧キットしかありませんでした。 でも、これって海外のサイトでも「間違って買わないように」と警告するほどのダメキットなんですよね。(泣) そこで、他のキットを改造したほうが楽ではないかと思い、アカデミーのGMCを「スチュードベーカーっぽく」改造することにしました。 |
|||||||||||||||
2 車両の差異 GMCとスチュードベーカーの差は、ボンネット側面の換気スリットと前輪フェンダーの形ぐらいだろうと思っていましたが、じっくり図面を比べてみると、ドアの形状や前輪の位置など違う部分が多く、似て非なる車両であることがわかりました。 この時点で「軽い工作で終わる」という想定は崩れ、大改造が必要な感じになってきました。 どこまで再現し、どこを無視するか、手を入れる程度を考えながら作業を進めます。 |
|||||||||||||||
3 ボンネット部の製作 各パーツの寸法は図面から採寸したりせず、互いの位置関係から目分量で決めました。 流用した運転席の床面、先端のラジエター、ボンネットのパーツを基準点にして、0.5oプラ板を箱組みして作りました。 ・ 前端の横幅は車台(シャーシ)の幅に合わせて |
|||||||||||||||
4 新金型キットの入手 切った貼ったを始めてから、「minibox fan」のツカサさんからご好意で新金型のキットを頂戴することができました。(ありがとねー。) 新金型キットは、シャーシやインパネ、エンジンなどのパーツをGMCと共用して、キャビンだけを差し替えるというコンパチキットです。 |
|||||||||||||||
5 新旧キットの比較 せっかくですので旧キットのパーツも紹介します。 …特に言うべきことはありませんね。 旧金型のキットは「レンジでチン」してから出荷しているという噂は事実のようです。(笑) |
|||||||||||||||
6 室内の製作 長い前振りでしたが、やっと製作再開です。 ダッシュボードなどもGMCと形状が違うので資料を見ながらプラ板で自作しました。 メーターは航空機のデカールを流用し、床は錆と泥で派手に汚してみました。 |
|||||||||||||||
7 キャビンの製作(その1) 室内の塗装後ルーフを接着し、前輪フェンダーやルーフ上部の耐火板をプラ板で自作しました。 シャーマンもそうですが、曲面で構成されている車体は、いくら削ったり盛ったりを繰り返しても、なかなか納得できる形になりません。今回もある程度のところで終わらせました。 PST新金型パーツと比べてみると、ちょっとフロントノーズが長かったようですが、せっかく作ったのでこのままアカデミーの改造で作業を進めます。 |
|||||||||||||||
8 予定外の修正 車体前部は、ボンネットの幅に合わせて、前方に向かって先細りになっています。 アカデミーでもPSTでも、キットパーツのエンジンルーム側面は1枚のパネルです。 ところが実車写真などをよく見ると、フェンダーの下側が一段狭くなっているようです。 キャビンも接着した後でしたが、急きょナイフを入れて車体基本形状の修正をしました。 |
|||||||||||||||
9 キャビンの製作(その2) ドアは簡単な形状なので、車体のカーブに合わせて0.5oプラ板で自作しました。 また、サイドステップはキャビン側ではなく、シャーシ側に接着しました。 シャーシに載せたらやっと雰囲気が出てきました。 |
|||||||||||||||
10 シャーシの製作 シャーシの違いも見なかった事にしようかと思ったのですが、やはり修正することにしました。 ・前部では… ・後部では… |
|||||||||||||||
11 フィギュアの製作 いつものようにプライザーのパーツを寄せ集めて製作しました。 腕やヘッドは0.3o真鍮線で体とつながっていて、ぐりぐりと簡単にポーズの変更ができます。 車両にセットすると顔と腕しか見えなくなるので、下半身は色を塗っただけでおしまいです。 |
|||||||||||||||
12 車体の組み立て キャビン後部に燃料タンクをつけ、リアタイヤ上にホイールハウスをつけました。 なんとなく全体のバランスがおかしいような気もしなくもないですが、まあ、映画に出てくるT−34改造の虎1みたいなモノだと思ってください。(笑) ちょっとフィギュアも運転席に置いてみました。 |