シュビムワーゲン製作記 その2

小さな車両に細かいパーツが追加されていくのは楽しいですね。 面白すぎてなかなか完成しません。

1 車体の基本塗装

いつものように
 @ ダークアース
 A ミドルストーン
 B セールカラー
と3段階にドライブラシをかけて素の車体を作りました。

私はあまりガサガサにつや消しになるよりも、少しツヤがあるのが好みです。

2 追加工作(車体前部)

ボンネット上に給油口のフタを再現しました。
プラ棒の輪切りを接着し、接着剤が硬化してからヤスリをかけて薄くしてから、違う径のプラ棒の輪切りを重ね、また接着剤が硬化してからヤスリをかけて薄くする…という工程を繰り返して再現しています。

また、伸ばしランナーで左右の車体プレス跡を再現したほか、アンダーカバーは開口部の断面を薄くするため、0.14ミリプラ板で作りました。

3 車体内部の製作

@内部工作

車内では、サイドブレーキやシフトノブをプラ材でリセットしました。
また、開口部外周にプラ板を貼ることで、プレス加工の車体断面が薄いことを表現しました。
車体中央のガードバーは強度を考え0.3ミリ真鍮線で製作しています。

A内部塗装

オープントップ車両なので、内側も外側と同じように汚れた状態を再現します。
・濃いグレーと茶色でハゲチョロを描き、エナメルや油彩で墨入れ
・ファレホのピグメントをタミヤアクリル溶剤で溶いたものを塗りつけ、さらに上からタミヤアクリルのスモークを塗って湿った土を再現しました。

フィギュアを乗せるとあまり見えなくなるのでこれくらいでいいかなあと。

4 フィギュアの製作@

オープントップの車両は作業順序が難しく、どのタイミングでどの作業をするか悩みます。車体外側を作るときにフィギュアが破損するおそれがあるなら、あとで乗せたほうがいいでしょうし、フィギュアを乗せるときに周囲に触って細かいパーツを壊してしまうようなら、先に乗せてしまったほうがいいですよね。
難しいですね。

今回はこのこの段階で車体に合わせて乗員を作ります。
狭い車内にぴったりフィットするように、シートと一体で作ります。
何度も車体に仮置きして手足が自然な位置にくるように注意しました。

5 フィギュアの製作A

車体は底面のプラ材に厚みがあるので、普通にフィギュアのパーツを組み合わせると上半身が車体から大きくはみ出てしまいます。
尻の下を削るだけでなく、腰部分や上半身など、全体を少しづつ削って、体のバランスを崩さないように注意しながら座高を下げました。

6 車体内部の製作

フィギュアを乗せるのに合わせて、車内の小物もディティールアップします。

・ハンドルはS−modelのキューベルワーゲンのものを流用し、ナイフでコリコリと丁寧に削ってスポークを細くしました。(画像は上側のスポークが加工済、残り2本は未加工)

・助手席側面に機銃の弾倉架を作りました。
 ドラゴンのsdkfz251の車内パーツの弾倉を流用しました。(取り付けたらあまり見えなくなりました。)
 こういう細かいパーツは、持ち手部分を残したまま作って、最後に下部をカットして使います。

7 幌の製作 

真鍮製などの結合が苦手なので、0.5ミリ径プラ棒とプラ板を組み合わせて幌の骨組みを製作しました。
0.14ミリ厚プラ板は透過防止のため、事前に下地に黒を塗装したプラ板を切り出して使用しています。

また、少し開いた状態にするため、幌で見えなくなる後部にプラ板をはさんで骨組みの間隔をあけました。 この部分は持ち手を兼ねています。

幌部分は、単に骨組みにエポパテをゴロリと巻き付けるのではなく、まず幌の下部をエポパテで作ってから、塗装した骨組みを接着し、追加のエポパテは骨組みが部分的に見えるように盛り付けることで、リアルな幌を再現できます。

ちなみに車体側面には吸気用のグリルがついています。
これを金属メッシュで再現しましたが、もっと細くて繊細だとよかったですね。
しかも実車は斜めではなく水平垂直方向のメッシュのようです。(苦笑)

8 追加工作のリタッチ

細かいパーツは、塗装時の破損を避けるため、あとで追加しています。
今回は画像で作業手順を紹介します。
※筆は細いナイロンの面相筆を使います。

【第1段階】
車体基本色(ダークアース)を塗装
薄めた塗料で凹部にしっかり塗料が入るようにします。

【第2段階】
車体上塗色(ミドルストーン)を塗装

【第3段階】
ミドルストーンにセールカラーを混色し、なるべく凹部に触れないようにして、チョンチョンとリタッチする要領で筆を運びます。

【第4段階】
最後にセールカラーだけで凸部を塗装します。
この際、周囲の色と同じになるように色味を調整しながら塗装します。

それぞれの段階で、下の塗料と色が混じらないように、1日乾燥させて塗膜を硬化させてから次の色を塗装します。

次回は車体外側に細かいパーツを追加して完成させます。

 

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