砲塔もなく部品点数も少ないし,簡単にできるかなーという大いなる期待(誤解?)をもって始めます。
それでも一応,資料はドイツ戦車を作る人々を最も完成から遠のけると謳われる,ベストオブ悪魔の書籍「アハ・パン」と,35分の1の作例の載った本を少々。
当然ジオラマにする予定で,なんとなくイメージは出来ているのですが,実際にはこれを製作しながら考えていくことにします。
実車については…ここを読むような人は,私より詳しいでしょうから省きます。(手抜き)
トランペッターの製品を作るのは初めてですが,パーツの切り出しをしてみると,他の輸入キット同様柔らかめのプラで整形しやすいものです。
※ 塗料のナンバーはMrカラーの色番号です。
● 足まわり① サス,転輪を組み立て,周囲の穴はモールドが甘いので0.4mmのドリルで軽くさらい,起動輪はボルトをプラ棒で大きめに再現し,誘導輪は周囲のボルトと穴を再現 ② ダークアース(№22)で基本塗装し,ダークイエロー(№39)やつや消し白を混色して2~3段階のドライブラシをします。また,リム部は焼鉄色(№61)で塗装し銀でドライブラシ ● 車体下部① 車体下部側面の装甲板の前端(=車体前部の左右)の形を整えるため,フェンダーの前部を一度カットしてしまい,整形後,0.3ミリプラ板でフェンダーを作りなおします。 ② フェンダーは継ぎ目をすじ彫り,右側はこのラインでカットし歪ませて,滑り止めパターンの再現に定番のタバコの内紙を貼ります。 ③ 前部装甲板は省略されているP虎時代の名残であるフック跡をプラ棒で再現します。 ④ 車体下部を転輪類と同色で塗装した後,塗装した足まわりの部品を接着します。 |
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● 車体前部① 履帯はランナーについた状態でつや消し黒,艦底色(№29),銀と塗装し,誘導輪側から接着していきます。右側第一転輪はダメージ再現のためはずし,車軸を再現し,履帯もたるませてあります。 ② 車体前部からエンジンデッキにかけては,各装甲板が複雑に組み合わされているため,大きなパーツは一旦切り離し,プラ板も使って,資料をよく見ながら各装甲板を組み合わせます。 ③ 車体後部パーツやフック基部を接着し,パテやヤスリの傷跡を確認する意味もあり,後の発色を良くするため,ベース色としてRLM79サンドイエロー(№119)を塗ります。 |
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● 車体内部 ① ドライバーと無線手席のハッチを開放するため,プラ板で車内を再現します。 ② スポンソン部の仕切は車体に接着し,エンジンとの隔壁や床は別に作ります。椅子はジャンクパーツ(フジミのsdkfz251)からで,プラ棒でフレームを再現します。 車内はグレーFS36231(№317)で塗装し,つや消し白を混色し明るくしていきます。 ③ 車体上面板は0.5mmプラ板で,パーツにあわせ開孔しておきます。 ④ 戦闘室床面もハッチから見えるので,てきとーに再現します。今回はジャンクから戦車の車体底面のパーツを流用しました。(確かエッシーのキングタイガー) ● 運転席① 運転席まわりをプラ板でそれらしく整形します。隔壁の消火器はエッシーのⅣ号戦車から,操舵レバーはフジミ(旧ニットー)のM4シャーマンから流用しました。 |
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● 車体内部① 車体上面板のスリットから中が見えるため,シルエット程度に再現しておきます。 ② エンジン部分の隔壁をプラ板で作り艦底色で塗装します。 ③ ラジエターファンは,厚みと経がちょうど良かったフジミⅠ号戦車の転輪(!)を流用します。 ④ この間にちょうど収まるようにプラ板でファンの駆動軸パーツらしき物を作ります。 ⑤ ファンの駆動パーツを塗装後接着し,左右のスリット部分にはラジエターを再現します。 ⑥ 車体上面板は,左右のスリット部はエッチングを接着後,タミヤパテで段差を埋めます。 中央パネルの左右につく冷却水注水口のフタは,ヒンジが前後逆についていますが,モールドが薄くはぎ取りにくそうで迷っていたところ,「アハ・パン」に一部車両ではこういうのもあったとの力強い説明があったため,迷わずそのままとしました。 |
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● 車体上面部① 車体上面部の裏面は,光が透けないように暗い色をで塗装します。 ② 運転席ハッチの開放用ダンパーのバネは,0.3mm銅線を0.5mmシンチュウ棒にまいて作り,ハッチの下に接着しておきます。(ダンパー自体はあとで作ります。) ③ 本来のパーツから削いだ無線アンテナ基部(先端部はあとで作るためカット)を接着し,いよいよ車体にふたをしてしまいます。 |
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どんな風になるのか見たくて,とりあえず戦闘室をのせてみました。 その2につづく |