KV-2 ベースの製作

1 地面の製作@

いつものように100円ショップの軽量紙粘土をスタイロフォームの上に盛り付けていきます。
黒と茶色を買って混ぜてみましたが、黒のままでも特に支障はないみたいです。
車両の位置は決まっていますので、配置をイメージしながら盛り付けていきます。

その後、ほぐしたコルクやコルク粒、コーヒーの粉などを地面に撒き、軽く押し付けて半分くらい埋まるようにしました。

2 地面の製作A

@ジャンクパーツを使ってタイヤと履帯の跡をつけました。

A界面活性効果をもたせるため洗剤を1〜2滴追加した水溶きの木工用ボンドをスポイトで垂らして固定しました。

3 車両のフィッティング

車両の下面には0.5ミリの真鍮線を打ち、地面に突き刺します。
固定には木工用ボンドを使いました。

履帯と地面の隙間に残りの紙粘土を詰め、密着させました。

3突は履帯の接地部分をナイフでカットし、少量の紙粘土を詰めて車両を押し付けました。
車両はKVと同様、下面に真鍮線を打ってあります。

4 ベース側面の製作

いつもと同じ手順で、黒いアクリル板(0.5ミリ厚)を側面に木工用ボンドで貼り、さらにその外周に100円ショップの木材を両面テープで貼りつけ、ニスを塗って仕上げました。

ベースの製作はL70の製作記もご覧ください。→こちら

5 電柱の製作

東部戦線の雰囲気を出すため、木製の電信柱を作りました。
実物の規格がわからなかったので、全体のバランスを考え、とりあえず7mとしました。

ネットで画像を探したところ、スペイン?の「Mac one」というメーカーから変圧器付きの電柱のレジンキットが出ていることがわかりました。ただ、これは1/3と1/48しかないので、商品画像をみながら1/72のものをプラ板で自作しました。
錆の表現は定番のウエザリングカラーです。

実際に東部戦線でこの形のものが使われたかは不明ですが、まあ、雰囲気ということで。
全てプラ材ですが塗装を頑張ったので、木や鉄の感じがうまく出せたと思います。

6 草の製作@

通常、草を植えるときは、100円ショップで3ケで100円の荷造り用の麻ヒモを1センチくらいにカットし、ピンバイスでベースに開口し、瞬間接着剤で固定していました。
(↓草の植え方の詳細はこちら)

http://hinemogura.at-ninja.jp/kusa.html

今回は地面に開口せず、マットメディウムを塗ってそこに麻ヒモを立てるように接着固定しました。
これを、100円ショップで買った女性の眉の手入れ用ハサミで短くしました。

7 草の製作A

次の行程として、下草はスタティックグラスを使いました。
こちらも地面にマットメディウムを塗り、綿棒で押さえて接着しました。 そのあとベースを傾けてポンポンとたたき、固着しなかった草を払い落とします。

8 地面の塗装

アクリル溶剤で溶いた黒や茶のピグメントを筆で塗りました。

最終工程でさらにピグメントを直接撒いて地面の質感を出していきます。

9 樹木の製作

ドライフラワーを剪定し、幹の部分はタミヤのラッカーパテを使って太くして使いました。
また、葉は情景用のシート状製品をほぐして、塊とバラをおりまぜて接着して自然な感じを出しました。

10 部品の追加

事前にホイールのパーツを分割して作っておいた転輪パーツを地面に追加しました。
バラの履帯は「KV−2製作記その3」で作ったものです。

作業途中の感じを出したかったので、後部に牽引ワイヤーをつけました。
ワイヤー部は焼きなましの必要がなく自在に曲がるモデルカステンのものを使いました。

これらは位置を調整して決めたら、マットメディウムで固定しました。

11 電線の追加

0.2ミリ径の銅線で電線を作りました。

あとで塗り残しがあると金属色が光って目立ってしまうので、事前に塗装をしてから電柱にセットしました。

@塗料がのりやすいように、全体に耐水ペーパーを軽くかけ
Aラッカー塗料で塗装
B事前に製作時に開けてあった碍子の穴に銅線を通し
C瞬間接着剤で固定
Dピンセットで曲げて位置を決める
Eはげた塗装にリタッチ

電線は少し太いような気もしますが、情景に情報量が増えて効果的な作業だと思います。

12 樹木の修正

当初は冬の終わった初春を想定していたのですが、ベースが完成してみると、初夏のような感じに見えます。
これは、樹木に葉っぱを思ったよりたくさんつけてしまったためと思われます。
これはこれでいいような気もしますが、作っているフィギュアが厚手のコートを着ていて、ちょっと季節感が違います。

葉っぱを減らしてもよかったのですが、樹木は今後使うことにして、改めて葉っぱの少ない樹木を作りなおして植えました。
新芽の樹木を目指したのですが、1枚1枚の葉が大きいため、単なるまばらな葉っぱになってしまいました。

13 残雪の追加

樹木だけでなく地面も乾いていて初夏の感じだったので、アクリルのスモークを筆塗りして湿った感じにしたあと、さらに大理石の粉を使って路肩に残雪を追加しました。

大理石の粉はマットメディウムを使って固定し、さらにエナメルの茶色をかなり薄め、ほのかに色のついた溶剤を雪の上から塗って、トーンを落として周囲になじませました。
少し色がついたことで、泥まじりの残雪を再現しましたが、「雪」という記号がはっきりわかるように、汚しすぎないように注意しました。

 

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